3/27 国立がん研究センターから、大腸がん対策を推進するための「大腸がんファクトシート」が公開されましたので、一部ご紹介致します。
国立がん研究センター 出典: 大腸がんファクトシート 2024 | Colorectal Cancer Factsheet 2024 | 国立がん研究センター |
・大腸がんは日本で一番罹患数が多いがんであり、年間15万人以上が大腸がんと診断され、5万3千人以上が大腸がんで亡くなっています。
・日本人では、喫煙、飲酒が「確実」な大腸がんのリスク因子とされており、肥満や高身長も「ほぼ確実」なリスクとされています。逆に身体活動によって大腸がんのリスクを下げられる可能性があります。
・ガイドラインでは、便潜血検査免疫法(グレードA)が推奨されており、その受診率および精検受診率の一層の向上が重要と考えられています。
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→ 喫煙により、日本人における大腸がんのリスクが上がることは「確実」と評価されています。10件の日本のコホート研究を統合した解析では、1日あたり20本以上の喫煙で男性では20%、女性で40%大腸がん罹患リスクが増加するという結果でした。
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→ 日本人において、飲酒も、「確実」に大腸がんのリスクを上げる、と評価されています。機序としては、アセトアルデヒドや活性酸素の発がん性が示唆されています。
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→ 日本の肥満による大腸がんの罹患リスクの増加は「ほぼ確実」とされています。日本の8つのコホート研究を統合した研究でも、BMIの上昇とともに大腸がんのリスクが増加し、とくに男性では、BMIが25kg/㎡以上で顕著でした。
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→ タバコを吸わない、飲酒をしない、適度な体重を保つ、運動する、ことによって、大腸がんの予防が可能とされています。実際、2015年の日本人の大腸がん罹患について、これら行動を含む生活習慣の改善によって、結腸がんの約31%、直腸がんの約25%が予防可能だったと推計されています。
(著作物使用許可取得済)
当健保が実施する人間ドック等の申込期日は9月末です。生活習慣と検診によって、予防と早期発見に努めましょう。